»3話
2009'01.15
「イレブン…貴様はいつまで過去のことをねちねちと話している。
我々は先を見なくてはならないんだぞ?それとも私に楯突く気なのか?」
その気迫といったらすさまじいものだった。七十は超えている老人の体が数倍にも見えてしまうほどに。
「す…すいません」
男も黙って謝罪した。
「いいか…今、お前達に自由を与える。これで今までの強制力はなくなる。
そこでだ、防衛に回っていた者も詮索活動をしていたものもみんなで力を合わせて最後の砦を壊すのだ。
第三の人類の力を持ってすれば、この七人で一蹴できるはずだ」
今までにない提案だった。
それぞれが強制的な個々の活動をしていたのに、それを取り除いたのだ。
しかも自由になるというおまけつきで…
「このカプセルを飲めば、お前らの強制力は消える…」
セウロは懐から取り出した、あのみゆに渡したものと同じカプセルをそれぞれの手に渡した。
ちっぽけなカプセルを眺めてそれぞれが、本当に効果があるのかと、首をかしげていた。
「自由にはなれる…だが、分かっているだろうな?
お前らが我々を裏切ったらどういう末路を迎えるのか…」
セウロは釘を刺した。
第三の人類が自由を手に入れ、好き勝手なことをしないようにと。
「当たり前だ…俺はそいつとは違う。生みの親であるあなた方に逆らう気など毛頭ない。
我々は、あくまであなた方の代行者なのですから…」
先ほど一括された男は機嫌を直して、セウロにそう話した。
しかし相変わらず嫌味な奴だ。
みゆのことを引き合いに出しやがって…
そして他の連中もそれは当然だと話した。
「作戦の指揮官は、海…お前がやれ、そいつらをきっちりとまとめて、最後の砦を破壊しろ。
そして私に時の雫をもたらせ」
最後まで命令口調かよ…
俺はあまりやる気のない返事をして、その場のメンバーの顔を見た。
知っている顔は二人。
俺とみゆが都市部で機械化した壊疽者と遭遇した時にいたあの二人。
残りは、きりっとした顔立ちの背の高い女が一人と、
目が開いているんだか、開いていないんだか分からない切れ目の男と、美少年系の男だ。
会話を全くしていないので、どんな性格かも予想がつかない。
「お前は鋭い洞察力も兼ね備えているんだろ?それなら難しいことではあるまい」
簡単に言ってくれる。
人間関係も上手くいっていないってのに、無理な注文だ。
「セウロ…時の雫は確かに元の姿に戻す。だが、以前の約束忘れていないだろうな?」
確認の意味で再度聞くことにした。
それが、俺にとっては重要なことだからだ。
「ああ…全人類の相違で決めるという話だな。
それは任せておけ…お前がそれを手にしたときに、全人類を集めて答えを聞かせてやる。
それが一番分かりやすく、不正がないだろ?」
「ああ…それなら、いい」
俺は聞きたかった答えを聞くと、そのまま第三の人類達の前に立った。
初めて顔を合わす奴らの前で、リーダーシップをとるのは難しい。
それぞれの顔を見ても俺の事を快くなど思ってはいない。
しかしここで引き下がるわけにもいかない。だから俺はみゆと同じように自らを貫き通し、迷うことを止めた。
「じゃあ、俺たちは俺たちの仕事をするとしよう…一時間後にミーティングだ。外の公園でやる」
はっきりとそこまで話したが、返事の一言もないままに、それぞれが何も話すことなく教会を出て行き、
俺とみゆだけがその場に残った。
やっぱりこうなるよな…
ある程度のことは予想していたが、完全なまでの拒絶を見せられると俺も流石に落ち込む。
それから誤魔化しているのか、心機一転させているのか自分でも分からなかったが、みゆに話しかけた。
「みゆ…例のカプセルのことだが…」
俺はみゆが以前にもらったカプセルを破棄したのを思い出し、セウロにもう一度もらうように考えていた。
しかしみゆはそれを承諾しなかった。
「いらない」
「どうして?今なら…あいつらと同等の条件じゃないか。いつまでも背負い込むな」
「海が頼むことでも駄目なものは駄目だ。これは私の意思だから…」
「頑固だな…」
「う…うるさい」
「それなら、いつお前は自由を望む?」
俺の要求を断るみゆの本心を聞きたかった。すると、俺の目を真っ直ぐに見て話した。
「全てが終わったら…時の雫の結末をお前がどうするのか見届けてから…」
それは揺ぎ無い信念といった感じだ。しかし俺は賛同できなかった。
「おいおい…その頃にはセウロがカプセルもっているか分かんないだろ?今の内にもらっておけよ」
「駄目…あると思っていれば、それが逃げにも繋がる。もしもその時になかったらなくてもいい。
きっと海がなんとかしてくれるから…」
「随分な言葉だな」
みゆらしくない発言に俺は戸惑ってしまい。妙に恥ずかしくもなった。
そして一時間後のミーティングの時間が来た。
4話に続く
我々は先を見なくてはならないんだぞ?それとも私に楯突く気なのか?」
その気迫といったらすさまじいものだった。七十は超えている老人の体が数倍にも見えてしまうほどに。
「す…すいません」
男も黙って謝罪した。
「いいか…今、お前達に自由を与える。これで今までの強制力はなくなる。
そこでだ、防衛に回っていた者も詮索活動をしていたものもみんなで力を合わせて最後の砦を壊すのだ。
第三の人類の力を持ってすれば、この七人で一蹴できるはずだ」
今までにない提案だった。
それぞれが強制的な個々の活動をしていたのに、それを取り除いたのだ。
しかも自由になるというおまけつきで…
「このカプセルを飲めば、お前らの強制力は消える…」
セウロは懐から取り出した、あのみゆに渡したものと同じカプセルをそれぞれの手に渡した。
ちっぽけなカプセルを眺めてそれぞれが、本当に効果があるのかと、首をかしげていた。
「自由にはなれる…だが、分かっているだろうな?
お前らが我々を裏切ったらどういう末路を迎えるのか…」
セウロは釘を刺した。
第三の人類が自由を手に入れ、好き勝手なことをしないようにと。
「当たり前だ…俺はそいつとは違う。生みの親であるあなた方に逆らう気など毛頭ない。
我々は、あくまであなた方の代行者なのですから…」
先ほど一括された男は機嫌を直して、セウロにそう話した。
しかし相変わらず嫌味な奴だ。
みゆのことを引き合いに出しやがって…
そして他の連中もそれは当然だと話した。
「作戦の指揮官は、海…お前がやれ、そいつらをきっちりとまとめて、最後の砦を破壊しろ。
そして私に時の雫をもたらせ」
最後まで命令口調かよ…
俺はあまりやる気のない返事をして、その場のメンバーの顔を見た。
知っている顔は二人。
俺とみゆが都市部で機械化した壊疽者と遭遇した時にいたあの二人。
残りは、きりっとした顔立ちの背の高い女が一人と、
目が開いているんだか、開いていないんだか分からない切れ目の男と、美少年系の男だ。
会話を全くしていないので、どんな性格かも予想がつかない。
「お前は鋭い洞察力も兼ね備えているんだろ?それなら難しいことではあるまい」
簡単に言ってくれる。
人間関係も上手くいっていないってのに、無理な注文だ。
「セウロ…時の雫は確かに元の姿に戻す。だが、以前の約束忘れていないだろうな?」
確認の意味で再度聞くことにした。
それが、俺にとっては重要なことだからだ。
「ああ…全人類の相違で決めるという話だな。
それは任せておけ…お前がそれを手にしたときに、全人類を集めて答えを聞かせてやる。
それが一番分かりやすく、不正がないだろ?」
「ああ…それなら、いい」
俺は聞きたかった答えを聞くと、そのまま第三の人類達の前に立った。
初めて顔を合わす奴らの前で、リーダーシップをとるのは難しい。
それぞれの顔を見ても俺の事を快くなど思ってはいない。
しかしここで引き下がるわけにもいかない。だから俺はみゆと同じように自らを貫き通し、迷うことを止めた。
「じゃあ、俺たちは俺たちの仕事をするとしよう…一時間後にミーティングだ。外の公園でやる」
はっきりとそこまで話したが、返事の一言もないままに、それぞれが何も話すことなく教会を出て行き、
俺とみゆだけがその場に残った。
やっぱりこうなるよな…
ある程度のことは予想していたが、完全なまでの拒絶を見せられると俺も流石に落ち込む。
それから誤魔化しているのか、心機一転させているのか自分でも分からなかったが、みゆに話しかけた。
「みゆ…例のカプセルのことだが…」
俺はみゆが以前にもらったカプセルを破棄したのを思い出し、セウロにもう一度もらうように考えていた。
しかしみゆはそれを承諾しなかった。
「いらない」
「どうして?今なら…あいつらと同等の条件じゃないか。いつまでも背負い込むな」
「海が頼むことでも駄目なものは駄目だ。これは私の意思だから…」
「頑固だな…」
「う…うるさい」
「それなら、いつお前は自由を望む?」
俺の要求を断るみゆの本心を聞きたかった。すると、俺の目を真っ直ぐに見て話した。
「全てが終わったら…時の雫の結末をお前がどうするのか見届けてから…」
それは揺ぎ無い信念といった感じだ。しかし俺は賛同できなかった。
「おいおい…その頃にはセウロがカプセルもっているか分かんないだろ?今の内にもらっておけよ」
「駄目…あると思っていれば、それが逃げにも繋がる。もしもその時になかったらなくてもいい。
きっと海がなんとかしてくれるから…」
「随分な言葉だな」
みゆらしくない発言に俺は戸惑ってしまい。妙に恥ずかしくもなった。
そして一時間後のミーティングの時間が来た。
4話に続く



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